外壁には、サイディングとモルタルという二種類の工法があります。
それぞれの特徴やメリット、デメリットをみていきましょう。
サイディング壁の特徴
まずサイディングは、パネル状のボードを張って外壁を仕上げます。
そのため、漆喰壁のように広い壁面を塗る必要がありませんし、タイルのように小さな断片を一枚ずつ張り合わせる必要もありません。
また、サイディングボードは自在にカッティングできるので、必要な分だけ購入できるというメリットがあります。
そして、サイディングには様々な種類があり、窯業系のサイディングボードは耐火性に優れており、樹脂系は耐久性が抜群です。
さらに、金属系には高い断熱性と耐久性があり、木質系には木材だからこそ作り出せる温かみと芸術性があります。
ただし、デメリットもあります。
サイディングボードのつなぎ目にはシーリング材が充填されていますが、このシーリングは経年劣化により、ひび割れが発生します。
ひび割れによるすき間ができると、そこから雨水が入り込んでしまい、カビやコケ、腐食、建物の倒壊、雨漏りなどの原因につながります。
モルタル壁の特徴
一方モルタルとは、モルタル材を壁全体に塗って仕上げる工法です。
モルタル材は耐久性が高いので、定期的なメンテナンスを行えば、半永久的に使用できます。
そして、モルタルの最大のメリットは、継ぎ目のない美しい仕上がりです。
サイディングボードのような既製品を張るわけではないため、壁の形に合わせて、自分好みに仕上げることが可能です。
また、補修工事が簡単であるというメリットもあります。
継ぎ目がないため、モルタル材が剥がれた部分や壊れた部分だけを修理すれば完了です。
しかしモルタルには、防水性が劣るというデメリットも存在します。
そのため、防水効果に優れた塗料を塗布するなど、定期的なメンテナンスが必要となります。
このメンテナンスを怠ると、雨水などによりモルタル材が剥がれて浮いてしまいます。
その結果、細かな亀裂やひび割れが生じてしまい、建物の倒壊にもつながるので、メンテナンスには細心の注意を払うことが大切です。