外壁サイディングにも数多くの方法があります。
その中でも一般的な戸建て住宅に多く採用されている方法に外壁通気工法があります。
リフォームや建築の事を調べると頻繁に出てくる通気工法と言うキーワードですが、一体これは何者だろうと疑問に感じている人もいるでしょう。
そこで、外壁通気工法について解説をします。
通気工法とは
壁内に結露が溜まると壁の内側の木材を腐らせる事はもちろん、建物の耐久性低下、カビの発生に繋がります。
サイディング壁は、外側からサイディング材、空気層、防水紙、間柱外部の順となっており、この空気の層が建物
の外側と内側に温度差を生み、これが結露を乾燥させたり、湿気を外に排出する役割を担います。
これが通気工法の基本的な考え方です。
つまり室内環境悪化による建物耐久性低下や健康被害の原因となる結露等を改善するために、外壁通気工法が生まれたのです。
外壁通気工法のメリット
外壁通気工法は防湿効果と防水効果が高いため、建築物を長持ちさせる大きなメリットがあります。
外壁通気工法にも通気工法サイディング、直張工法サイディングという二つの方法があります。
通気工法サイディングは、外装材からの雨漏りがあっても建物からの排出機能や通気による乾燥機能によって、構造材や室内に雨水が侵入する現象を防ぐことが可能です。
一方、直張工法サイディングは通気層を取り除いた構造としています。
こちらの工法は、一昔前までは一般的で通気工法サイディングよりもコストが安いというメリットがありました。
外壁通気工法のデメリット
外壁通気工法は、しっかりとした断熱工事と高い気密性を確保した工事を実施した場合、通気工法のメリットを十分に生かす事ができますが、気密断熱性が不十分で通気層以外の箇所に結露や湿気が発生してしまうと、通気層が機能しなくなります。
そして火災時に煙突効果による炎の抜け道ができてしまい、災害を拡大させてしまう可能性が高いです。
一方、直張工法サイディングは雨漏りなどの水分排出機能や乾燥機能が小さいため、水分が侵入してしまうと建物を傷めてしまう可能性があります。
また気密断熱性が不十分で結露や湿気漏れを起こした場合、通気層が機能しなくなります。
まとめ
外壁通気工法は、通気工法と直張り工法がある事が分かると思います。
どの工法もメリットとデメリットがあり、一概にどちらが良いか判断するのは難しいでしょう。
ただどちらを選択しても気密断熱性が確実に確保されている事が重要になります。
もし不明な点ある場合は、自分の家の設計図を参照したり、業者に確認をしてみると良いでしょう。