サイディング壁には、窯業系と金属系があります。
窯業系のサイディングと金属サイディングの構造の違いについてと、その他工法や部材についてご紹介いたします。
窯業系サイディングとは
木造住宅の乾式工法による代表的な仕上げ材が窯業系サイディングです。
セメント質原料と繊維質原料を混ぜ合わせて板状に成形した建材で、「防水性」、「施工性」、「デザイン性」、「防音性」に優れています。
通気構法で施工することで、壁体内の結露防止効果も高まり、構造体の耐久性の向上にもつながっています。
また、木造住宅の外壁材仕上げでもっとも多く使われているのがこの窯業系サイディング材です。
窯業系サイディングが、60%
モルタルが、20%
金属サイディングが、10%
ALCが、10%
窯業サイディングの施工
窯業サイディングは、表面に柄や塗装が施されて、釘や金具でとめます。
サイディング同士の接続箇所は、あいじゃくりでつなぎ、ジョイント部はシーリングで処理していきます。
金属サイディングとは
アスファルトフェルトの下地に胴縁を施工していき、その上に亜鉛メッキ鋼板、ガルバリウム鋼板、塩化ビニル樹脂鋼板などの鋼板を外壁材として張り上げていきます。
窯業系サイディングと比較して、一般的に高い対候性が期待できます。
ガルバリウム鋼板は、鋼板に亜鉛とアルミニウム合金でメッキ処理たもので、亜鉛鋼板の3~5倍対候性があります。
塩化ビニル樹脂鋼板は、塩化ビニル樹脂で保護皮膜を作った鋼板で比較的安価な設定となっています。
金属サイディングの施工
ガルバリウム鋼板やアルミ板などを素材として、断熱材を裏打ちしています。
施工方法は、窯業系サイディングとほとんど同様ですが、目地部分にはシーリング処理をせず、目地カバーを行う為、コーキング処理は行いません。
そのため、目地に関しては、メンテナンスフリーとなります。
外壁通気構法とは
外壁の通気構法とは、外壁の防水層と外壁の間に通気を行う空間を作る工法です。
構造は、柱の外面に構造用鋼板を張り、その上に透湿シートを貼り、通気用胴縁を取付けて通気層を設けた上で外壁仕上げを行っていきます。
壁体内に染み込んだ雨水は通気層を流れる気流で乾燥させていきます。
透湿シートを用いることで壁体内の湿気を排出できるため、壁体内部の結露防止、腐朽予防効果が期待できます。
透湿シートとは
水を通さずに水蒸気を通すシートです。
木造建築物の外壁材の下に用いられています。
室内と壁内の湿気を屋外に排出して壁内の結露を防ぐ事が出来ます。
施工法は、下から上にむかって重ね張りします。
重ね代は、100mm程度確保して、左右の継ぎ目は150mm以上確保していきます。
まとめ
デザイン性に関しては、窯業系サイディング、耐久性に関しては、金属系サイディングが優れます。
また、通気構法や透湿シートのおかげで、サイディング壁の耐久性も高まる要因となっています。
ですが、どちらも必ずメンテナンス時期にはしっかりと塗装や補修を行うことで耐久性を延ばすことにつながります。
メンテナンスは定期的に行ってくことがとても大事です。