サイディングには、人為的な原因や経年に劣化よる原因でクラックが発生することがあります。
さまざまな原因で発生したクラックは、その状況によって外装材としての機能や性能を損なう場合がでてきますので、クラックの発生原因調査を行い、必要によっては発生原因を取り除く等の適切な補修を行う事が大切となります。
クラックの発生要因
・標準施工仕様が守られていないことによる原因
・常時、サイディングに水が滞留したり、湿潤状態になることによる原因
・地震などの天変地異により、建物自体が大きな揺れや振動を受けたことによる原因
・不同沈下などの影響による原因
・施工時(くぎまわり等)や施工後の外的要因(打痕等)による原因
・現場施工作業中のハンドリング等による原因
・材料の瑕疵によるもの
微細なクラックの発生について
サイディングはセメントを主原料として、パルプ、合成繊維等の補強繊維を混合した材料を抄造や押し出しなどの方式で板状に成形し、模様付け後に硬化養生させることによって強固な機材を作り上げています。
しかしながら施工前の輸送や保管不良による集中的な応力や強い衝撃、あるいは現場施工作業中のハンドリング等で発生した大きなたわみにより、微細なクラックが発生することもあります。
また地震などにより、建物の動きによっても微細なクラックが発生することもありえます。
このような微細なクラックは、施工時や石膏直後には発見されにくいため、通常、施工後、数年経過したころからクラックに汚れが付着して目立ってくるようになります。
この微細なクラックは、外装材としての機能や性能を損なうものではありません。
ですが、適切なメンテナンス時期に、微細なクラック部の補修(補修塗料によるタッチアップ作業またはその他補修)を行っていく事がおススメです。
適切な補修方法
V構の加工
カッターナイフ等で斜めにカットしてV構加工にしていく。
V構の幅は3~7mm
v河野深さは3~7mm
※必要に応じてクラック先端に貫通孔をあける。
V構の清掃
ナイロンブラシ等でV構のカット面を清掃していく。
※必要に応じてマスキング養生を行っていく。
専用プライマーの塗布
専用プライマーをV構のカット面に刷毛で十分塗布していくこと。
パテの充填と表面仕上げ
V構(先端の孔含む)にパテを隙間なく充填して、ヘラ等を用いて表面柄にそって補修整形していく。
※パテがはみ出した場合にはキレイに除去していく。
※マスキングテープを張った場合には、ゆっくりと剥がしていく。
補修塗料によるタッチアップ作業
パテの指触乾燥(目安として20℃で40分程度)後、補修塗料を刷毛等でパテ表面をタッチアップ補修えお行う。
※補修塗料の種類によってプライマー処理が必要な場合がでてきます。